RedBull PUMP JAM_レポート
2013年 07月 31日
多分雑誌含め詳細が無いレポばっかと思うので自分が印象的だった事を書き綴るレポを掲載。
公式はこちら。
【事前予告からの予想】
選手のみ配信されているサイトがありエントリーシートやコースを事前に確認する事が可能であった。
コースも公表されていたためライダーはかなりイメージトレーニングをしたのでは?
恐らく注目は
●このコースは20インチ?26インチどっちが有利?
●誰が勝つ?
この2点でであろう。
丁度BMX世界選手権と日程が被っており、それらライダーが参戦出来ない状況ではあるが
見応えのありそうなメンバーが揃っている事実は変わらない。
会場での反応で見ると
BMXライダーは
●前回優勝者BMXレーサー佐伯 進
●オリンピックBMX唯一日本人ライダー阪本 章史
●TOYO CREDITRaceingの吉村 樹希敢/吉村 啓斗
MTBライダーは
●海外のPUMPJAMで好成績であった九島 賛太/九島 勇気
●LOVEBIKES 井本はじめ
あたりが挙がると思われる。
個人的にはMX/HARO/AST高山一成(20inch)、
Groovy Factory/AST高山 裕次郎(20inch)、が良い所に行くとは予測。
一般枠ではホ゜エム洋菓子/信号レーシング 安部 祐之介(20inch)、
予選での走りを見るとTeamWolf 杉坂崇之(26inch)がキレのあるパフォーマンスを見せていた事が印象的だった。
【決勝レポ/予選】
そして予選結果。
予選前の練習走行で2度の大転倒をし指と膝を大きく負傷し流血したまま走ったLOVE BIKES 井本はじめがトップタイム39.995をマーク(BIKE:Transition Bank/26inch)。唯一の39秒台と併せて周回ごとの予選ベストラップも奪う事となった。
2位はdiatech products 坂本が井本と0.813遅れ(BIKE:PROPHECY/20inch)、
3位は玄武/Turnerの九島勇気が阪本とは僅差で井本より0.861遅れ(Bike:VENTANA El Chamuco/26inch)となった。九島が持参したフレームは4X業界では注目のVENTANAのリジッド、この日がシェイクダウンとの事。
一般枠参加最速はゼッケンNO,38 岩橋 剛率いるうみかぜローカルHappy Dirt Life 石井 友也が井本と1.163遅れの7位となった。この時点で石井のパフォーマンスを誰も予想していないと思う。
【決勝レポ/決勝】
●大番狂わせが起こる。
佐伯 進は女性で唯一勝ち進んだTEAM CONTOUR BMX 朝比奈 綾香(20inch)との1回戦で第二バーム手前で曲がり切れずコースアウト、阪本もhibari 山崎 太輔(26inch)のと対戦でコースアウト。有力ライダー2人がDNFで姿を消す波乱が起こった。
●運命のHEAT3
此処から詳細のレポにします。
○井本vs吉村 樹希敢
インスペクションの負傷による痛みをロキソニンを摂取し「痛みは無い」と言っていた井本。
手を使いイメージトレーニングでコースインスペクションを丹念にする吉村。
先行は井本だが後半驚異の追い上げで井本に勝った吉村が駒を進めた。その差約0.2秒
○高山対決
ほぼ互角の状況とはいえタイムで僅かにリードをし、前のヒートで安部を倒した今日乗れている一成がまさかのバームエンドでスリップダウンをしインサイドに倒れコースアウト、DNF。裕次郎が勝ち進んだ。
○九島対決
20inchノーブレーキストリートバイクを操る賛太。今日シェイクダウンの26inchVENTANAを操る勇気。
若干リードをした賛太がバーム進入でアウトに入り過ぎそのままバームのフェンスに直撃、フェンスを壊してDNF、勇気が勝ち進む展開に。大きな転倒であったが大事に至らず。
○一般枠対決
恐らくこのドラマが運命的なものだったかも知れない。
ヒートを増す毎に乗れている事が明らかに見て分かる石井の相手は次世代若手ではかなり乗れているカメクリコロッケエダマメの宇津 孝太郎。結果的にヒートに恵まれ勝ち上がったとはいえ、予選15位が彼のパフォーマンスを実証、かなりの実力者である事は成績からも垣間見れる。
レースは大幅にリードをした石井だがバーム立ち上がってのキャメルで転倒、コース内に自転車も人間も完全に居たためそのまま再乗車をし大幅なタイムロスを挽回、宇津に逆転勝利となった。
●セミファイナル
印象としては後半戦となると耐力勝負を感じた。何故ならば予選から4回もノーペダルでPUMPしている訳で距離にして約1km。こんな短時間で長距離全速力のPUMP体験は恐らく誰もがした事が無いであろう。
JAMというよりライバルもそうだが自分自身とのバトルでもある。
○吉村vs高山
最初はほぼ互角の状態で進むも自分自身に耐えてペースを保持する吉村、高山が徐々にコーナリングやこなしでのキレが失われ徐々にペースダウン。結果吉村がファイナルに勝ち進んだ。
○石井vs九島
恐らく周囲は海外でのこの類のレース経験もある九島が勝ち進むであろう雰囲気を感じたが正直誰もこの乗れている状況を止める事が出来ない石井が勝ち進む結果。決して見た具合では九島が乗れてない訳ではない。タイム差を見ても約0.1秒。このヒートは白熱したバトルとなった。
●3位決定戦
「ここまで来たら3位は取りたい」とレース前に表情はこやかだが高山は強く語る。九島は淡々と準備をこなしバトルに挑む。
20inchと26inchの対決となったこのヒート。 先行をしていた九島がそのまま差を広げ3位を獲得した。
●決勝
数々の輝かしい戦歴を持つ招待枠の吉村と一般枠の石井。正直周囲は吉村優勝でTOYO/CREDITが今回も勝つ事を予想していたに違いない。
唯一「それは違う、石井が勝つ!」と熱気を送る一角がコース外のRedBullのパラソルデスクに居たお揃いの黒いTシャツを着る岩橋であろうと見れた。
そしてライダーも周りも緊張の中スタート。抜群のロケットスタート~第一バームのこなしをする石井が1/4周から凄まじいリード。この時点で既に目で差が分かる状況。そのままどんどん吉村との差を離しリード(見た目上は吉村に迫っている状況)。結果タイムで見たら3秒弱、目で見ると最終周回は石井が完全に吉村の背中を見ている状態でのパーフェクトなレースをし優勝を勝ち取った。
そして本人のベストタイムでもある37.209をマーク、これは予選を含めトータルタイムで最速である。
石井がどれだけ凄まじいパフォーマンスであったか数字でも物語っている。
レース直後石井とコースフェンスを飛び越えた岩橋は抱き合い勝利を噛みしめた。
想定外のライダーに対しTOYO/CREDIT陣営の落胆ぶりは傍から見ても分かる状況だった。
何故ならば一般枠、坊主頭の16歳高校1年生の子が優勝するなんて誰も思わなかったであろう。
そしてこの日新たなスターが生まれた日となった。
この瞬間に立ち会えた事を逃した方は悔やんだ方が良い事を書き加えておきます。
何故ならば決勝の戦いはどれも素晴らしかったからです。
私の文面では全く伝えられない歯痒さを感じますがこれらをメディアが詳細に伝える事をするのか?
ちょっと楽しみです。
【今回のイベントについて】
RedBullのこの企画は今回運営を行ったdynocoの内嶋氏主導で1年以上前から日本のRedbullと練られ行われたとの事。
trackも事前にサンプルを作製し検証、各サイズを決定し外注で制作された事を聞く事が出来た。
当初20inch/26inchどちらが有利?についても予選は26inch/20inch/26inch・・・と続き
決勝も20inch/20inch/26inch・・・と機材差が無いイコールコンディションで作られていると感じた。
会場のサイズの都合があり幾つか予定とは変更したとはいえ、実際走っての感想を加えても非常に素晴らしいコース設計である事を実感した。
折角作られたpumptrackはこの日限りで取り壊す訳ではなく一度倉庫に入れられるとの事。
今回内嶋氏の企画/推進/運営があり成り立ったイベントであった。
熱い要望があれば新たなカタチと違うフォーマットでこれら機材が再利用され面白いイベントが開催される可能性があるのかも知れません。期待をしましょう。
公式はこちら。
【事前予告からの予想】
選手のみ配信されているサイトがありエントリーシートやコースを事前に確認する事が可能であった。
コースも公表されていたためライダーはかなりイメージトレーニングをしたのでは?
恐らく注目は
●このコースは20インチ?26インチどっちが有利?
●誰が勝つ?
この2点でであろう。
丁度BMX世界選手権と日程が被っており、それらライダーが参戦出来ない状況ではあるが
見応えのありそうなメンバーが揃っている事実は変わらない。
会場での反応で見ると
BMXライダーは
●前回優勝者BMXレーサー佐伯 進
●オリンピックBMX唯一日本人ライダー阪本 章史
●TOYO CREDITRaceingの吉村 樹希敢/吉村 啓斗
MTBライダーは
●海外のPUMPJAMで好成績であった九島 賛太/九島 勇気
●LOVEBIKES 井本はじめ
あたりが挙がると思われる。
個人的にはMX/HARO/AST高山一成(20inch)、
Groovy Factory/AST高山 裕次郎(20inch)、が良い所に行くとは予測。
一般枠ではホ゜エム洋菓子/信号レーシング 安部 祐之介(20inch)、
予選での走りを見るとTeamWolf 杉坂崇之(26inch)がキレのあるパフォーマンスを見せていた事が印象的だった。
【決勝レポ/予選】
そして予選結果。
予選前の練習走行で2度の大転倒をし指と膝を大きく負傷し流血したまま走ったLOVE BIKES 井本はじめがトップタイム39.995をマーク(BIKE:Transition Bank/26inch)。唯一の39秒台と併せて周回ごとの予選ベストラップも奪う事となった。
2位はdiatech products 坂本が井本と0.813遅れ(BIKE:PROPHECY/20inch)、
3位は玄武/Turnerの九島勇気が阪本とは僅差で井本より0.861遅れ(Bike:VENTANA El Chamuco/26inch)となった。九島が持参したフレームは4X業界では注目のVENTANAのリジッド、この日がシェイクダウンとの事。
一般枠参加最速はゼッケンNO,38 岩橋 剛率いるうみかぜローカルHappy Dirt Life 石井 友也が井本と1.163遅れの7位となった。この時点で石井のパフォーマンスを誰も予想していないと思う。
【決勝レポ/決勝】
●大番狂わせが起こる。
佐伯 進は女性で唯一勝ち進んだTEAM CONTOUR BMX 朝比奈 綾香(20inch)との1回戦で第二バーム手前で曲がり切れずコースアウト、阪本もhibari 山崎 太輔(26inch)のと対戦でコースアウト。有力ライダー2人がDNFで姿を消す波乱が起こった。
●運命のHEAT3
此処から詳細のレポにします。
○井本vs吉村 樹希敢
インスペクションの負傷による痛みをロキソニンを摂取し「痛みは無い」と言っていた井本。
手を使いイメージトレーニングでコースインスペクションを丹念にする吉村。
先行は井本だが後半驚異の追い上げで井本に勝った吉村が駒を進めた。その差約0.2秒
○高山対決
ほぼ互角の状況とはいえタイムで僅かにリードをし、前のヒートで安部を倒した今日乗れている一成がまさかのバームエンドでスリップダウンをしインサイドに倒れコースアウト、DNF。裕次郎が勝ち進んだ。
○九島対決
20inchノーブレーキストリートバイクを操る賛太。今日シェイクダウンの26inchVENTANAを操る勇気。
若干リードをした賛太がバーム進入でアウトに入り過ぎそのままバームのフェンスに直撃、フェンスを壊してDNF、勇気が勝ち進む展開に。大きな転倒であったが大事に至らず。
○一般枠対決
恐らくこのドラマが運命的なものだったかも知れない。
ヒートを増す毎に乗れている事が明らかに見て分かる石井の相手は次世代若手ではかなり乗れているカメクリコロッケエダマメの宇津 孝太郎。結果的にヒートに恵まれ勝ち上がったとはいえ、予選15位が彼のパフォーマンスを実証、かなりの実力者である事は成績からも垣間見れる。
レースは大幅にリードをした石井だがバーム立ち上がってのキャメルで転倒、コース内に自転車も人間も完全に居たためそのまま再乗車をし大幅なタイムロスを挽回、宇津に逆転勝利となった。
●セミファイナル
印象としては後半戦となると耐力勝負を感じた。何故ならば予選から4回もノーペダルでPUMPしている訳で距離にして約1km。こんな短時間で長距離全速力のPUMP体験は恐らく誰もがした事が無いであろう。
JAMというよりライバルもそうだが自分自身とのバトルでもある。
○吉村vs高山
最初はほぼ互角の状態で進むも自分自身に耐えてペースを保持する吉村、高山が徐々にコーナリングやこなしでのキレが失われ徐々にペースダウン。結果吉村がファイナルに勝ち進んだ。
○石井vs九島
恐らく周囲は海外でのこの類のレース経験もある九島が勝ち進むであろう雰囲気を感じたが正直誰もこの乗れている状況を止める事が出来ない石井が勝ち進む結果。決して見た具合では九島が乗れてない訳ではない。タイム差を見ても約0.1秒。このヒートは白熱したバトルとなった。
●3位決定戦
「ここまで来たら3位は取りたい」とレース前に表情はこやかだが高山は強く語る。九島は淡々と準備をこなしバトルに挑む。
20inchと26inchの対決となったこのヒート。 先行をしていた九島がそのまま差を広げ3位を獲得した。
●決勝
数々の輝かしい戦歴を持つ招待枠の吉村と一般枠の石井。正直周囲は吉村優勝でTOYO/CREDITが今回も勝つ事を予想していたに違いない。
唯一「それは違う、石井が勝つ!」と熱気を送る一角がコース外のRedBullのパラソルデスクに居たお揃いの黒いTシャツを着る岩橋であろうと見れた。
そしてライダーも周りも緊張の中スタート。抜群のロケットスタート~第一バームのこなしをする石井が1/4周から凄まじいリード。この時点で既に目で差が分かる状況。そのままどんどん吉村との差を離しリード(見た目上は吉村に迫っている状況)。結果タイムで見たら3秒弱、目で見ると最終周回は石井が完全に吉村の背中を見ている状態でのパーフェクトなレースをし優勝を勝ち取った。
そして本人のベストタイムでもある37.209をマーク、これは予選を含めトータルタイムで最速である。
石井がどれだけ凄まじいパフォーマンスであったか数字でも物語っている。
レース直後石井とコースフェンスを飛び越えた岩橋は抱き合い勝利を噛みしめた。
想定外のライダーに対しTOYO/CREDIT陣営の落胆ぶりは傍から見ても分かる状況だった。
何故ならば一般枠、坊主頭の16歳高校1年生の子が優勝するなんて誰も思わなかったであろう。
そしてこの日新たなスターが生まれた日となった。
この瞬間に立ち会えた事を逃した方は悔やんだ方が良い事を書き加えておきます。
何故ならば決勝の戦いはどれも素晴らしかったからです。
私の文面では全く伝えられない歯痒さを感じますがこれらをメディアが詳細に伝える事をするのか?
ちょっと楽しみです。
【今回のイベントについて】
RedBullのこの企画は今回運営を行ったdynocoの内嶋氏主導で1年以上前から日本のRedbullと練られ行われたとの事。
trackも事前にサンプルを作製し検証、各サイズを決定し外注で制作された事を聞く事が出来た。
当初20inch/26inchどちらが有利?についても予選は26inch/20inch/26inch・・・と続き
決勝も20inch/20inch/26inch・・・と機材差が無いイコールコンディションで作られていると感じた。
会場のサイズの都合があり幾つか予定とは変更したとはいえ、実際走っての感想を加えても非常に素晴らしいコース設計である事を実感した。
折角作られたpumptrackはこの日限りで取り壊す訳ではなく一度倉庫に入れられるとの事。
今回内嶋氏の企画/推進/運営があり成り立ったイベントであった。
熱い要望があれば新たなカタチと違うフォーマットでこれら機材が再利用され面白いイベントが開催される可能性があるのかも知れません。期待をしましょう。
by hubgejapan
| 2013-07-31 22:58
| 横田の落書き